二重目的

二重目的を正しく理解しなければなりません。人間ならば自分一個人としての目的があります。結婚もしなければならないし、子供も持たなければならないし、御飯も食べなければなりません。それが必要です。しかし、その他に全体的な目的もあるのです。たとえば、日本の国民なら国のための目的もあります。そして日本の国ならば、日本自体のための目的と世界のための目的という二重目的があるのです。(文鮮明先生の御言葉 1965年2月8日)

二重目的。
存在世界の成り立ちを理解するうえで不可欠の概念です。
文鮮明先生が繰り返し語られる内容に、“八段階”という内容があります。
その中の、外的、横的八段階は、以下のようなものです。
①個人→②家庭→③氏族→④民族→⑤国家→⑥世界→⑦天宙→⑧神、です。
③の「氏族」段階は、地域社会とみてもよいかもしれません。
個人は家庭のために、家庭は氏族(地域社会)のために、氏族は民族のために、民族は国家のために、国家は世界のために、世界は天宙のために、天宙は神のために、となります。
ですから、全ては神のためにと言うこともできるでしょう。
いずれにせよ、二重目的の連帯から存在世界は成り立っているということです。
個人は常に家庭に関心を持つべきであり、氏族(地域社会)、国家、世界、天宇宙(霊界)に関心を持たなければなりません。
これが神のために生きようとする信仰者の立場だと思います。
神様を信じます、神様を愛しますと言って、隣人に関心を持たないということは存在論的に成り立ちません。
文鮮明先生はこれを一言で「ために生きる(世界)」と表現し、天の伝統として発表してくださいました。
起点は常に個人ですが、「ために生きる」精神を持って、世界につながる人生、神様と永遠の世界につながる人生を生きていかなければならないと思います。
文鮮明先生の教えてくださった「八段階」「二重目的」、この一つの御言葉が分かって実践されるだけでも世の中の社会、国家、世界は良くなるのではないでしょうか。



「ために生きる人生」を教えてくださった文鮮明先生